プチ珈琲懐石


インスタグラムなどでサクッと報告させていただきましたが、先週ケータリングを行なってきました。ご依頼はいつもの社長さんで、その社長さんと彼女さんがご婚約されて、更にはお引越しもされたとのことで、取引企業の社長さんたちを呼んでのお祝いの場の料理を担当させていただきました!

ゲストの方々も普段から色々と美味しいものを召し上がっていらっしゃるとのこと、そしてご婚約というおめでたい場ですので、ちょっと趣向を凝らして前々から考案していた「珈琲懐石」の簡略版をご用意することにいたしました。

本日はその内容をお伝えしていきますので、ぜひ今後のケータリングご予約の際の参考にしていただけたらと思います。



珈琲懐石とは


誰もが一度は耳にしたことがある「懐石料理」という言葉。

「なんだか高そう」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そこはまぁ各お店によってピンキリといったところでしょうか。本来はお茶の席で出される料理のことで、お茶を愉しむための料理です。最後のお茶を美味しく飲むために、料理を味わうというなんとも日本人らしい奥ゆかしさのある文化です。これを「茶懐石」なんて言ったりもします。

この懐石料理を、バリスタでもある私が作ることで、「最後のコーヒーを味わうための料理」というコンセプトに作り替えました。その名も「珈琲懐石」です。たまに喫茶店などである、極上のコーヒー数種類だけを楽しむ珈琲懐石ではありません。あくまで最後にお出しするコーヒーを、より美味しく飲んでもらう為、そして気軽に旅が出来ないこんなご時世だからこそ、「食べる」ことで旅をしている気分を味わっていただこうと思い、全6品のコース料理を作りました。

今回は弊社のオリジナルブレンドであるRT BLENDを飲んでいただくことにしていたので、そのブレンドの構成を分解して、国ごとの料理、そしてコースとしてのバランスを考えてのご提供となりました。RT BLENDはブラジル、グアテマラ、エチオピア、そしてインドネシアのロブスタで構成されていますので、今回はインドネシアの除く3ヵ国の料理と、ゲストの方のお好みに合わせての料理にしました。

ざっくりと言いますと、日本からスタートして、ブラジル→グアテマラ→エチオピア→急に飛んでイタリア→そして日本に帰ってくるというイメージの構成です。さて、次項から料理紹介です。少しだけ当日参加された方と同じ感覚を味わっていただけたらと思います。

食で旅行

まずは日本からスタートです。

半熟に作った茹で卵を、1時間ほどかなり薄めた白だしに漬けました。鶏節(鰹節の鶏バージョン)を敷き詰めた上に卵を乗せ、その上にオリーブオイル、トリュフ塩、ブラックペッパーをかけました。

トリュフ塩の香りと味、そして下に敷いた鶏節が鶏の旨味を掛け合わせてくれ、より濃厚な味になります。


さぁ、いよいよ国外へ飛び立ちます。

まずはブラジルのお料理です。名前は『パステルデカルネ』と言います。意味は「肉のケーキ」という意味ですが、現地ではおやつにも食べられることもあり、中身はチーズを入れたりするそうです。今回はベーシックな牛挽肉と玉ねぎの2種類をオリジナルブレンドしたスパイス塩で炒めました。

本来はパンのようなパステル生地で包むのですが、今回はご依頼から期間が短かったので、餃子の皮で代用しています。餃子の皮でもモチっと感がありつつ、外側はカリッとしていてパクパクと食べられます。中の餡のスパイスが後からふんわりと香り、お酒が進んでしまいます。こちら、お皿から無くなるのが早かったですねぇ。


続いてはグアテマラのお料理です。

とは言っても、グアテマラに限ったメニューではなくスペインやペルーなどでもよく食べられる『セビーチェ』という魚介のマリネです。グアテマラでの食べられ方は白身魚を使い、ライム果汁とトマトジュースを使った赤い色の料理ですが、今回は白身魚の代わりにエビとホタテ、トマトジュースの代わりにプチトマトを使い、ライムと白ワインビネガーで味付けしました。祝いの場ということもあり、彩りが綺麗に見えるようにしてみました。

揚げ物の後なのでさっぱりとした味にしたく、紫玉ねぎときゅうり、オリーブを細かく刻んで、塩、白ワインビネガー、搾ったライム果汁とブラックペッパーだけで味をつけています。ちょっとしたお口直しにも、お酒のアテにもピッタリな1品です。

続いて、また揚げ物です。

飲み会の定番といえば、フライドポテトですがRT Stageではちょっと違います。エチオピアは2020年のさつまいも生産量が世界で6位と、身近な存在です。(ちなみに日本は16位でした)ゲストの方にダイエット中の方もいらっしゃるとのことで、じゃがいもではなく、さつまいものフライドポテトを作りました。

名付けるなら…『アフリカンフライドポテト』でしょうか。蒸したさつまいもをマッシュして一口大に丸めて、油で揚げます。揚げ終わったさつまいもにアーモンドスライスをまぶし、さらに全体に軽く塩をまぶして完成です!サクッとした表面に、中はしっとりとしたさつまいもの甘さがあります。揚げ物なので、あまり量は多くない方が良いかなと思っていましたが、すぐに無くなってしまいビックリしました。

さぁいよいよメインです。

そう、パスタです!いきなりイタリアに飛んでしまいます。カフェ文化の国ということで、パスタをご用意しました。ダイエット中の方も楽しめるように、グルテンフリーの小麦不使用で、国産発芽玄米を使用したフジッリというパスタです。このパスタ、小麦を使っているものとは食感も違って、大変美味しかったです。

ソースは、軽く焦げ目がつくほど炒めた桜エビに、鶏肉、アスパラガス、エリンギを入れ、火が通ったところでホールトマトと生クリームを入れます。全体に味が馴染んだら塩で味を整えて、パスタを加えれば完成です。これ、めちゃくちゃ美味でした!

最初に焦げ目をつけた桜エビが良い仕事をしていて、香ばしい味をつけてくれるので、お客さまから「鶏肉は炭火で焼いたんですか?」と聞かれるほどでした。



さて、そろそろ終わりです。日本に帰ってきました。

最後はデザートです。RT Stage謹製『珈琲ようかん』とRT BLENDです。珈琲ようかんはRT BLENDを使っているので、コーヒーを飲みながら食べると最高のマリアージュが起こります。そして、今回は婚約祝いというおめでたい場なので、金箔も散らして…。

コーヒーは、ようかんがしっかりした味なので、合わせた時に邪魔しないよう適度に薄めに抽出してお出ししました。コーヒーとようかんのマリアージュを説明し、召し上がっていただいた時の反応がこの回1番の盛り上がりでした!(笑)

ゲストの方には「この羊羹販売してませんか?」と聞かれることもありましたので、急いで販売準備に取りかかります。

コーヒーも「おかわりください」と言われることも多く、お酒を楽しまれる方、コーヒーをゆっくりと味わう方など、思い思いの楽しみ方をしながら婚約したお二人との会話を楽しんでいらっしゃいました。

繋がる輪

今回、料理の説明やコースとしてのコンセプト、コーヒーの説明など細かくさせていただきました。その中で興味を持ってくださる方は質問をしてくださいますし、ホスト2人からゲストへ私の紹介もしてくださったこともあり、かなり雰囲気の良い会となりました。会の終わりには皆様と名刺交換もさせていただきました。

その中で、とある社長さんはRT BLENDを大変気に入ってくださり、その日にご注文していただけました。また別の方はケータリングの対応範囲を確認してくださり、ご実家での祝い事の際には…とメールをいただけました。毎週のように色々な方とお会いし、色んなお話をさせていただけることが大変嬉しく、このケータリングサービスを始めて良かったなと改めて思いました。

今後も多くの方と出会い、多くの方の喜ぶ顔、驚く顔を近くで見られたら最高だなと思っております。あなたと大切な人が笑顔になれば、私も笑顔になれます。大切な人との特別な日のお手伝いを、これからも続けてまいります。


今回はだいぶ長くなってしまいましたが、特別な日のケータリングの報告とさせていただきます。


それでは、また。




Gracias!!


RT Stageではコーヒーを味わうためのデザート通販 RT Kitchenを展開しています。その他にも、出張バリスタ(ラテアート教室)企業様向けサービス(コンサル、技術指導等)も精力的に承っております。アパレルブランドMULTIFACEも展開中です!お気軽にお問い合わせください。