長く続く「在宅勤務」や「なんとなく外出自粛ムード」、そして「おうち時間」の中で、少しでも家にいる時間を豊かにしたい。
そんな思いで書き始めた「バリスタが教える、美味しいコーヒーの淹れ方」シリーズ。
いよいよ【抽出編】です。
お待たせいたしました!!!
前回は、【道具編】として、コーヒー抽出に必要な道具のご紹介をしました。
道具が揃ったからには、あとは淹れるだけです。
今回はあくまで基本的なことを教えていきますので、ざっくり言えば「教科書通り」の淹れ方になります。
今流行りの抽出方法や、理論はまた別の機会にお伝えしたいと思います。
さて、今回の【抽出編】で必要なこと、抑えておきたいポイントは、ざっくり3つです!
1、粉の量
2、お湯の温度
3、蒸らしと抽出量
です。
それでは、早速まいりましょう!!
粉は中挽き、1杯分13〜16gで!!
「え?!少なくない?」と思いましたよね。
そう、意外と少ない粉量で十分な味が引き出せてしまう。
コーヒーって、すごいですよね。
まぁ、カップのサイズにもよりますが、いわゆる「コーヒーカップ」で飲むなら、これくらいで大丈夫です、
マグカップだと少なく感じると思うので、マグカップで飲まれる方は15〜18gでいきましょう!
でも、今回は14gの量で抽出していきます。
もちろん、粉量を多くして、全体の淹れる量を変えなければ、濃いコーヒーになります。
反対に、粉量を減らせば薄く…という感じなので、そこは好みの味になるように自分で実験して、検証してみるのも、コーヒーの楽しみ方のひとつですよ。
※「コーヒーは甘くないと…」や「カフェオレ派なんだけど…」という方は、特に「カフェオレ派」という方は濃いめに抽出してください。
牛乳入れたら、コーヒーが牛乳の味に負けてしまうので…
「それが好きなのさ!」という方は、ぜひそちらでお楽しみください。
「コーヒーの楽しみ方は十人十色」だと思っていますので、どう飲もうと個人の自由です!
正解の飲み方なんてないのですから。
続いて、挽き具合のお話です。
タイトルで「中挽き」と書きました。
初めましての方からしたら頭の中に「???」がいっぱいですよね。
説明いたします。
まず、大まかに分類してコーヒーの挽き具合は
「粗挽き」
「中挽き」
「細挽き」
に分かれます。
これ、本当に大まかに分類してます。
実際はもうちょっと細かく分かれてます。
ざっと、それぞれに適した抽出方法として
「粗挽き」は、金属フィルターなどの目の粗い抽出器具向きとなります。
「中挽き」は、今回のペーパーフィルターを始め、多くの抽出器具に適しています。
そして、「細挽き」はエスプレッソマシンや直火式のエスプレッソ抽出器具(マキネッタ)に向いています。
これを見ると、「あれ?」と思いませんか?
そうです。
細かい挽き目になるほど、濃い目の苦味の強いコーヒーの抽出に向いている、ということです。
ですので、ミルをご購入した方は説明書をお読みいただき、「中挽き」になるよう調整して、挽いてください。
お店でペーパードリップ用に挽いてもらった方は、そのままご使用ください。
続いての項目に移ります。
湯温は80℃〜90℃で!!
お湯の温度はコーヒーの抽出において、大事な要素です。
水は、前回の記事で書いた「軟水」をご用意ください。
まぁ、スーパーやコンビニで買わなくても、水道水で構いません。
浄水器が付いてると尚良しですが、付いてなくても問題はありません。
さて、お湯を沸かします。
まずは、完全に沸騰させます。
そうです。
上の画像のように。
100℃まで沸かします。
待ってください!
「お湯が沸いたから」と、そのまま注がないでくださいね!!
100℃に適しているのは、紅茶です。
コーヒーは、80℃〜90℃が理想です。
あまり温度が高いと、コーヒーの味が出るのが早い。
なので、苦味がハッキリと出て、濃いコーヒーになります。
逆に温度が低いと、コーヒーの味が出るのが遅い。
ということは、酸味が強く、薄いコーヒーになります。
実はこういう関係性があるのです。
では、どうやって沸騰したお湯の温度を下げるのか…
本当は、温度計があると良いのですが、なかなか調理に使える温度計を持っている方はいないと思います。
(私も持ってません…)
そこで、私が取る方法は2つ。
1つは、お湯を別の容器に一度移し替える。という方法です。
液体の温度は、移し替えることで10℃下がると言います。
ですので、1番の理想は普通のヤカンや鍋で湯を沸かし、抽出用のケトルに移し替える。というものです。
もう1つは、空気を含ませる。という方法です。
そう。
スプーンなどでお湯をかき混ぜて、空気を含ませて温度を下げる方法です。
しかし、これは湯気で火傷をしてしまう可能性もありますので、実行する際は十分に気をつけてください。
かき混ぜる方法を取る時は、3分〜5分ほど連続して行えば、自然と温度が下がっていきます。
圧倒的オススメは、最初の移し替える方法ですね。
どちらにせよ、熱湯を扱うので火傷には十分ご注意くださいね。
さて、お湯も準備万端ですね!
では、いざ抽出しましょう!
抽出は蒸らしがキモ!!
さて、粉も用意して、お湯も沸きました。
それではいよいよ抽出です!
サーバーにドリッパーを置き、ペーパーフィルターをセットします。
(ペーパーフィルターはドリッパーによって形が違うので、それぞれの説明に従ってセットしてください。)
フィルター内に粉を入れ、軽く均して表面を平らにしてください。
まずは、粉と同じ量かそれよりちょっと多いくらいのお湯を粉全体に注ぎます。
ドリッパーから点滴くらいで落ちていたら、適正量です。
※この際にペーパーにかからないように気をつけてください。
コーヒーの味だけを抽出するためです。
注ぎ終えたら、ここで20秒〜30秒待ちます。
これが
蒸らし
です。
この時間が、コーヒーの濃度を決めます。
蒸らしが短いと、濃度は低い。
逆に蒸らしが長いと、濃度は高い。
という認識で大丈夫です。
ちなみに、鮮度の良い豆だと、この蒸らしの時間で粉からガスが抜けて、膨らんできます。
これが新鮮な豆の証拠です。
20〜30秒ほど経ったら、再びお湯を注いでいきます。
正直なところ、ここからはどう注いでもいいのですが…
今回は初心者向けなので、教科書的に。
こうです。
そうです。
「の」の字を描くように、全体的に注いでいきます。
ここでもやはり、フィルターにはかからないように注意しましょう。
抽出量は、カップ1杯分として250mlです。
大体のサーバーには目盛りがついているので、そこを目指して注湯していきます。
目安は2〜3回に分けて、「の」の字を描きながら、250mlを目指していきます。
慣れないうちは、サーバーの下にスケールを置いて、注湯量を見ながらやるのもいいでしょう。
いよいよ抽出量が250mlに近づいてきた時に「あれ、ドリッパー内にお湯が結構残ってるなぁ」と思うことがあります。
抽出し始めの頃はよくあることだと思います。
(私も最初は感覚を掴めず、いっぱい余ってました。)
しかし、抽出量が250mlまで到達したら、ドリッパー内にお湯が残っていてもドリッパーを外してください。
それ以上抽出を続けると、「過抽出」と言って抽出しすぎて余計な雑味が出てしまいます。
また、せっかく蒸らしの時間で調節した濃度を薄めることになってしまい、薄いコーヒーが出来上がってしまいます。
ですので、問答無用でドリッパーを外してください。
これであとは、コーヒーが出来上がりました。
あとはお気に入りのカップに注ぐだけです。
美味しくできましたか?
難しかったですか?
今回は、
・粉量と挽き目
・湯温
・蒸らしと注湯
に焦点を当てて、ご説明しました。
この3点さえ、守っていれば美味しいコーヒーを抽出できます。
これで、アナタもおうちバリスタの仲間入りですね!
ようこそ、バリスタの世界へ。
今後、色々な豆を試し、抽出時間や方法を試して、自分だけのお気に入りの一杯、飲み方を見つけて行っていただけたらと思います。
それでは皆様、少しでも「おうち時間」が豊かになりますように…
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今回はコーヒーの淹れ方講座をやりましたが、今後は料理の作り方もブログで紹介していきたいと思います。
お楽しみに!!!
それでは、また。
Gracias!