『飲食業界を盛り上げる』とは、どういうことなのかについて本気出して考えてみた 前編

ここ最近、すっかり暑い日が続きゴールデンウィークの喧騒に街が賑やかになっていますが、私は変わらず現場仕事やケータリングの毎日です。

ふと…「そういえばゴールデンウィークを連休として過ごしたのって、緊急事態宣言の時だけだな」と思いました。
飲食時代は言わずもがな「社員なのに休むの?」という全社的な空気感もありましたし、食品卸営業の時は飛び石で納品などがあったな…と遠い目をしてしまいました。

今、こうして現場仕事が頂戴できて、さらにはケータリングのご依頼も頂戴していると、「同じ仕事ばかりのゴールデンウィークでも、気持ちが違うな」と感じます。
会社に所属している時は、どうしても「やらされてる感」を感じることもありました。その中で唯一の達成感は「売上が良かった」ということだけ…。

それってすごく悲しいし、虚しいよなぁと今の目線から見て思います。
もちろんビジネスである以上、売上を大きく上げることが大事ではありますが、その貢献に対して労働賃金が安すぎる!!という面は否めません。

ここ最近は労働時間や給与を見直す企業も多く、雇われていても十二分な報酬を得ている方もいらっしゃると思います。
でも、多くの飲食人(社員)は下手をするとアルバイトより稼ぎが少ない…なんてこともあるのでは?と思います。
実際、繁華街の店舗にいた時はアルバイトの時給は1,500円、深夜手当が加われば2,000円弱にもなります。
自分は社員だけど、月の残業時間はめちゃめちゃ長いのに、『みなし残業』で残業代は頭打ち…給与のアップも見込めない…という状況でした。

挙げ句の果てには、アルバイトに「飲食は社員でやるもんじゃないぞ〜」と言う始末。これ、上司としては1番言ってはいけないですよね。
飲食の道に進もうとするかもしれない可能性の芽を摘んでしまっているのですから。

感謝でメシは食えない

よく『お客様の「ありがとう」が報酬です』(意訳です)みたいなスローガンを掲げている企業に出会います。20代前半の私なら「そうだよね!そのためにしんどい思いをしても、頑張れるんだよ!」と思っていたかもしれません。
ある意味で飲食業界に夢を抱いていた時期でしたので…。
でも、今思うと「ありがとう」でメシは食えねんだよなぁ〜と思います。個人店のような売上=報酬みたいな感じなら、その感謝がリピート来店や単価向上に繋がるかと思います。
一方、チェーン展開する企業に所属していると、その感謝が自分の懐に報酬(対価)として返ってこないというのが、私の不満でした。

ドリンクを開発し社内のどの店舗より良いものを作って、スタッフ一丸となって販売しても本社の人は「すごいね!」しか言わず…なんてこともありました。
そういうことを経て独立した今は本当にやりがいもあるし、正当な対価も得られていますので、この方向性は間違っていなかったのだと現段階では思います。

飲食(外食)への大打撃

コロナが流行り、緊急事態宣言、そしてまん防などで多くの飲食店が大打撃を受けました。さらに、そこで働いていたアルバイトさんたちも大打撃を受けました。解雇や収入減の為、他業種の仕事をする人が増えたと聞きます。そしていざ、「通常営業再開です!」となっても解雇したスタッフは戻って来てはくれず、さらに求人をかけても集まらない。もっと言えば、求人誌に掲載する資金もない…というお店もありました。また、廃業するしかないお店もありました。

正直、「いつまたこんなことが起こるか分からないから、もう飲食はやめとこ」と言うアルバイトさんの気持ちは分かります。私も同年代なら「また解雇されたら、たまったもんじゃない」と思って別の仕事をしていたかもしれません。
それでも世間は少しずつ日常を取り戻すので、来客数も増えるかもしれない。でも、人を雇う資金もない、そもそも人が入ってこない、こんなに忙しいのに社員だけでは回せない!!という負のループになりますよね。

さらに昨今の状況でいえば、経済的な成長はなく個人の収入は横ばいなのに対して、物価が上がってきており各ご家庭、各個人の財布の紐が固くなってきています。食材も同じように値上がりしていて、販売価格を上げるとお客さんが離れるから頑張って値上げしてないでいるけど、仕入れ値がグンと上がって利益が出ない…それなら、と閉店を決意した知人の店舗があります。

一方で、大手チェーンの安売りが自慢の居酒屋は学生からサラリーマン、ファミリーや老夫婦などで賑わっています。
味は好みの問題なので何とも言いませんが、それ、「現場のスタッフは楽しめていますか?」ということを問いたいです。(大手チェーンの批判ではないので、誤解されないように)

地位向上はできるのか

大手チェーンで働くことがダメな訳でも、楽しくない訳でもありません。大手チェーンはチェーン展開出来るシステムとノウハウを持っているので、中枢に行けばその仕組みを学べることでしょう。でも、私が見た範囲のお店では現場レベルの「社員さん」は結構顔が死んでました。逆にアルバイトさんは楽しそうに働かれてました。

この差ってなんだろう?と色々と考えていました。飲食店で働いている友人たちとも話して、考えてみました。その結果、ひとつだけ全員が口を揃えて言った言葉があります。

『飲食人の地位が低すぎる』

ということでした。
これは私自身会社に所属していた時にも、そして今個人事業主として動いている今も感じることであります。

高級店は別として、中級店、大衆店ではお客さんからスタッフがぞんざいに扱われがちです。単価が低いから客層も悪くなりがち…というのはありますが、それにしたって「スタッフは召使いじゃないぞ?」という感想を持ってしまいます。(極小数ですが本当にマナーの良いお客さんもいます。)

現に私の父は飲食業への就職が決まり、ホールスタッフだと伝えたところ「なんだ、御用聞きか」と言い放ちました。これには10数年前の私も激怒し、異論を唱えました。しかし、そういう人間もまだまだいます。
もしかしたら、昔は「注文さえ聞いていれば良い」というのがホールの仕事だったのかもしれません。それか、私の父がしょうもない店にしか行っていなかったか…。

しかしまぁ当時の私の父のような考えの人を減らすためには、どうしたら良いんだろうか。
そんな大層なことを言っていますが、私は決して誇れる受賞歴もないですし、輝かしい経歴でもありません。
でも、そんな一介の飲食人から声を上げていかないとダメなんじゃない?と思っています。だって、1番重要な現場の声が、1番軽視されているのだから…。
そんなことを考える最近です。
ちょっと長くなってしまったので、数回に分けて書こうと思います。

ひとまず、ここまで。
To be continued.
中編はこちらからどうそ。

それでは、また。


Gracias!!

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